オーバーナイト製法を完全マスター!~「膨らまない」から卒業しよう~


どうも。こけしです。

当ブログレシピで多用している『オーバーナイト製法』。

この製法はいいところがいっぱいで、美味しいパンを作るためにとっても大切な製法の一つだと思っています。

★この記事でわかること

  •  オーバーナイト製法って何?
  •  具体的なやり方は?
  •  低温発酵なんかでちゃんと膨らむの?
  •  どんなパンに使えるの?



オーバーナイト製法について、こけしがわかりやすく説明します♪

こけし
こけし

この記事でオーバーナイト製法をマスターしちゃおう~


(景品表示法に基づく表示)本サイトにはPRが含まれる場合があります。

オーバーナイト製法とは

少量のイーストで仕込んだ生地を一晩、低温の場所に置いておきます。
長時間ゆっくりと発酵させ、翌日に焼き上げる製法です。



前日の夜(冷蔵庫に入れる直前)



翌日の朝


オーバーナイト製法のメリット・デメリット


メリット① すきま時間で作れる


普通の工程でパンを作ると、早くても2~3時間はかかります。
でも、まとまった時間を作るのって意外と大変ですよね💦


オーバーナイト製法では、作業を二日間に分割して行います。
そうすることで、忙しくても合間をぬってパン作りができるんですよ。


時間がかかる一次発酵も寝ている間に完了!

これはかなり楽ちんです♪

冷蔵発酵で作った生地は48時間程度までなら冷蔵庫の中で寝かせることが一応可能です。

ですが、そこはやはり食べ物なので24時間以内には使うようにしてくださいね。


メリット② 小麦の香りや甘みを活かしたパンを作れる


この理由には2つあります。

その① イーストの配合量が少なくて済む

「イースト特有のあの独特な匂いが気になる・・」

そう思ったことはありませんか?

こけし
こけし

こけしはとても苦手!!


オーバーナイト製法で使うイーストの量は、普通のレシピに比べておおよそ半分程度(目安)

通常よりイーストの匂いを抑えることが出来ます。

そのため、小麦本来の香りと甘味を感じられるパンを焼くことができるんです。

その② 長時間発酵によりたくさんの糖分ができる

小麦粉にはアミラーゼという酵素が含まれています。

このアミラーゼの働きにより、小麦粉に含まれるでんぷんが糖に分解されます。


長い時間、じっくり時間をかけて発酵させた生地は糖分がたくさん増えます

そのため、小麦の甘みがより引き立つパンに仕上がる、というわけです。


メリット③ ミキシングの労力が減る


低温でゆっくりと冷蔵発酵させると、薄く良く伸びるグルテン膜が形成されるので、伸びやすく弾力のある生地になります。


オーバーナイト製法の場合はそこまで厳しくグルテン膜チェックをしなくても大丈夫です。


グルテン膜チェック↓



メリット④ パンがしっとり、長持ちするようになる


長時間じっくりと発酵させることで、小麦粉の芯まで水分がしっかりと浸透します。
※このことを水和と言います

これにより焼き上がりのパンがしっとりと、老化しにくいパンが出来上がります。

デメリットは?


ありません!
デメリットのない製法は珍しいです。

「膨らまないよー」というお悩みをよく聞きますが、大丈夫です!

失敗する原因とその対策をしっかり理解すれば解決できますよ♪

こけし
こけし

この後に失敗しないためのポイントも説明するからご安心を~


オーバーナイト製法の手順と失敗しないためのポイント


ではオーバーナイト製法の具体的な手順を説明していきます。

こけし
こけし

簡単な流れを先にチェックしよう!


【ざっくりとした流れ】

① イーストの量を少なめにした生地をこねる
② 少しだけ置いて、発酵を進める
③ 冷蔵庫に入れる
④ 翌日室温に戻して焼く

※今回説明する流れは基本的なものです。
パンの種類やレシピによっては以下の通りでは無いものもあります。



ではここからは具体的な手順です。


★赤文字は特に重要なので要チェック!

1)材料準備
→イーストの量は通常より少なくてOK(目安は半分)

2)生地をこねる
→通常の生地作りより、ミキシング作業は短くてOK

3)1.5倍程度になるまで常温で30分~1時間程度置いておく
ミキシング後、すぐに冷蔵庫に入れるのはNG
 ここで一回り生地を膨らませることで、冷蔵庫に入れた後安定して発酵しやすくなります。

4)冷蔵庫へ入れる

 ①冷やしすぎ注意!
 イーストは4℃以下で活動が低下します。
 理想は5~9℃の場所なので、野菜室がおすすめ!

 ②乾燥注意!
 乾燥は発酵を妨げ、仕上がりにも影響します。
 ラップを2枚重ねるなど、しっかり乾燥対策しましょう。


5)生地を寝かせる(8~12時間)
 ☆最低でも8時間は冷蔵庫内で発酵させること

こけし
こけし

衛生面に注意!
清潔な手で生地を作ろう!



6)翌日に冷蔵庫から生地を取り出し復温
冷えたままの生地で次の工程に進むのはNG

 二次発酵が進みづらく、膨らみの弱いパンになってしまいます。
 室温で30分から1時間程度置き、生地の温度を16℃前後まで戻しましょう!

こけし
こけし

この先の工程は通常のパン作りと同じだよ~



以上がオーバーナイト製法の手順です。


ポイントをしっかり守って行うことで、
「オーバーナイト製法やってみたけど膨らまなかった(泣)」なんてお悩みとはおさらばですよ♪


どんなパンでもオーバーナイト製法は使える?


結論から言うと、使えます◎

シンプルなパンでも菓子パンでもハード系のパンでもOK!


こけし
こけし

しかーし!!
こけしの経験から、オーバーナイト製法を使うメリットを感じられなかったパンが2あるよ。
よかったら参考にしてね!


おすすめしないパン① 米粉100%(米粉配合率が高い)の生地


米粉を使用した生地はとても乾燥しやすいのが特徴です。


こけしも一度米粉100%の生地で試したことがあります。
ですが、厳重な乾燥対策をしても翌朝乾燥気味でした・・・。


また、米粉はグルテンフリーなため、いくら時間をかけて発酵させてもグルテン膜
は形成されません。


あえてオーバーナイト製法を行うメリットは感じられませんでした。

おすすめしないパン② ライ麦100 %(ライ麦配合率が高い)の生地


ライ麦はグルテンが含まれていません。
米粉と同じく、長時間発酵させてもグルテン膜は形成されません。


また、ライ麦は乳酸菌等の酸味の原因となる成分が含まれています。

そのため、発酵に時間をかければかけるほど酸味のある生地になってしまいます。

まとめ

簡単・便利・美味しいを兼ね備えたオーバーナイト製法。

使いこなせれば、あなたのパン作りライフはもっともっと楽しくなるはず!


こけしろブログではこの製法を使用したレシピを多数紹介しています。



ぜひこの記事を参考に、作ってみてくださいね♪

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
ご参考になれば嬉しいです。
感想・質問等のコメントもお待ちしております♪

コメント

  1. Hirokazu Ishjgaki より:

    こけしさん!初めまして(^O^)/
    パンやお菓子作りをしている、スィーツ男子です。インスタにも投稿しています。
    オーバーナイト法について調べたら、こけしさんのブログに出会いました。簡潔明瞭で、ポイントを分かりやすく説明されているので、大変勉強に成りました!!!

    インスタ投稿の内容に関連があるので、もし宜しければ、『オーバーナイト法とは?』の説明の記事を一部引用させて貰えないでしょうか?もしリンクを貼らして貰えれば、ブログの紹介がてら、こけしさんのブログやインスタに導きたいと思っています。

    PS.不躾なメールですが、検討してもらって連絡頂ければ嬉しいです…😅🤔😄 
    Instagramアカウント名:doragon_knt

    • こけしこけし より:

      hiroさん、コメントありがとうございます😊

      インスタ拝見しました。色々なパンを焼かれていらっしゃるんですね♪
      お問い合わせの件ですが、引用・リンクともにしていただいて大丈夫ですよ😉
      投稿の際には@kokeshirogtでメンションしていただけると助かります。

  2. doragon_knt (Hiro) より:

    こけしさん、早速返信メール有難うございます。引用&リンクを貼らさせて頂きました❗️有難うございました❣️😄🙇‍♂️
    ps.お礼の返信メール遅くなりました😅

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